
食の欧米化や喫煙習慣で発症リスクが上がってしまう膀胱がんは、初期であれば比較的低侵襲な手術で治療が可能な疾患です。
なぜなら膀胱は尿道から容易に遡って到達できるので、例えばお腹にできたがんのように体を切ったりせずに、腫瘍にアプローチ可能だからです。
浅い表層にできたがんであれば、尿道から差し込んだ、曲ったワイヤー型の電気メスで削るように切除ができます。
しかし再発することもままあり、進行すれば肺に転移しやすいなどの特徴から、その他のがんと同様に予防と早期発見が非常に重要となります。
膀胱は尿を貯めておく臓器であるため、もしも損ねてしまった場合は生活に大きく影響してしまいます。
がんができれば収縮力が弱くなることもあれば、気持ちの悪い尿意のような不快感が出たり、腫瘍が膀胱を圧排することで頻尿になるなどします。
がんは出血するものも多いので血尿は大切な指標のひとつですが、もともと色のついている尿に混じるので初期ではなかなか気づかれないことも多く、進行してから医療機関を受診する方も珍しくはありません。
山形の地域密着フリーペーパーでは、同県内の泌尿器科の医院であるいしい腎泌尿器科クリニックの院長先生が、腎臓と泌尿器系の病気について解説を掲載しています。
毎月それぞれのテーマで、特徴や発症リスクとなる要因をはじめ、対策や検査を受けるにあたってのポイントなどをまとめてくれています。
いずれも非常に分かりやすく、文章も短めで読みやすい内容です。
病気は確率で罹ってしまうものです。
闇雲に恐れるのではなく、しっかりした知識を身に着けて、自分自身を守る必要があります。
一度目を通してみることをお勧めします。